【譲渡所得税】住宅ローンが残っている自宅を売却して譲渡損失が生じたときの特例~確定申告書の提出期限

2015年03月12日

税法相談事例

 平成27年12月31日までに住宅ローンのある自宅を住宅ローンの残高を下回る金額で売却して譲渡損失が生じたときは、その譲渡損失のうち一定額をその年の給与所得などから控除(損益通算)して、所得税の還付を受けることができます。

 損益通算できる譲渡損失は、自宅の売買契約日の前日における住宅ローンの残高から売却価額を差し引いた残りの金額が損益通算の限度額となります。

 さらに損益通算を行っても控除しきれなかった譲渡損失は、譲渡の年の翌年以後3年間に繰り越して控除することができます。

 このように居住用財産の譲渡損失には(1)譲渡した年に適用する損益通算と(2)譲渡した年の翌年以降に適用する繰越控除があります。

 この特例の添付書類として、「売買契約日の前日におけるその自宅の住宅ローンの残高証明書」があります。銀行に発行を依頼しますが、この書類が入手できるまでに3月15日の確定申告期限を迎えてしまいそうです。

3月15日までに確定申告書の提出ができない場合、(1)譲渡した年に適用する損益通算と(2)譲渡した年の翌年以降に適用する繰越控除は、それぞれ適用できないでしょうか。
確定申告書の提出が期限内にできない場合、損益通算は適用できますが、繰越控除は適用できません。
(1)損益通算の場合
 確定申告書に一定の書類を添付することが必要ですが、確定申告書の提出が期限内であることは要求されていません。
(2)繰越控除の場合
 損益通算の適用を受けた年分について期限内申告書を提出したこと、損益通算の適用を受けた年分の翌年分から繰越控除を適用する年分まで連続して確定申告書(損失申告用)を提出することが要求されています。
 つまり、繰越控除の適用を受けるには最初に損益通算を受ける年分から期限内申告をしなければなりません。損益通算のみ適用するということであれば期限内申告でも期限後申告でもその適用が認められます。