労働基準法ではパートの方でも要件を満たせば有給休暇が付与されることになっています。正社員は有給休暇があるけれど、パートタイマーにはないと思っている方も多いようですが、間違いです。

 弊社でも顧問先の給与計算を受託していますが、パートの有給休暇が発生するケースはほとんどなく、通常は退職する時にパートの方が有給休暇があるのではないかと店長等に直談判し、付与されることが多いです。

 このような場合、パートの方の有給休暇のときに賃金計算をどのようにするか問題となります。

パートの方の有給休暇のときの賃金計算はどのようにすればいいでしょうか。
 有給休暇の賃金の計算方法ですが、通常は「通常の賃金」で計算する方法と「平均賃金」で計算する方法のいずれかとなります。例外的に社会保険の「標準報酬月額」で計算する方法もありますが、一般的ではありません。いずれの計算方法を採用するかは、その会社の就業規の内容に従います。個人別に計算方法を変えたり、月ごとに変えることはできません。

●通常の賃金で計算する方法
 通常の所定労働時間に時給を乗じて計算します。所定労働時間は雇用契約書等で決めた時間数を使います。
 有給休暇の賃金=所定労働時間×時給

●平均賃金で計算する方法
 下記の計算式で計算した賃金のいずれか高い方の額を有給休暇の賃金とします。
 (算式1)有給取得以前3ヵ月間に支払われた賃金総額÷有給取得以前3ヵ月の総日数(暦日数)
 (算式2)有給取得以前3ヵ月間に支払われた賃金総額÷有給取得以前3ヵ月の労働日数×60%
 算式1は暦日数で割りますが、算式2は実際の労働日数で割ることに注意が必要です。

 一般的にはパートの方のシフト(何時に出社し、何時に退社するのか)が決まっているのがほとんどでしょうから、「通常の賃金」で計算していることの方が多いでしょう。