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労働基準監督署対策

労働基準監督署是正勧告対策

税務署の税務調査と同じように労働基準監督署の調査も経営者にとって煩わしく、嫌なものです。
これまでは労働基準監督署から是正勧告を受けてからその対応の相談を受けることが多かったですが、事前対策相談も増えています。
税務調査では事前対策で契約書類チェック、指摘を受けそうな取引チェックをするのが当然ですが、労働基準監督署も事前対策することで無駄な対応時間が削減でき、会社を防衛することができます。

労働基準監督署の監督制度

労働基準監督署による監督制度は、労働法令違反行為が労働者に重大かつ深刻な被害を及ぼす前にそれを是正し、労働法令を遵守させることを目的に労働法令で定められた制度です。
労災事故が発生しやすい建設業・運送業・製造業、または過去に大きな労災事故を起こした事業所に対しては、「臨検」が行なわれ、それ以外の事業所に対しては主に残業代不払い有無などを確認する目的で「事業所調査」が行われるのが通常です。

調査対象

(1)労働時間管理と未払残業代等の有無の確認賃金台帳、出勤簿、36協定、就業規則、労働条件通知書(雇用契約書)などが主な調査対象書類になります。
実労働時間がちゃんと管理できているか、残業代の支給の違法性がないか、名ばかり管理職はいないか、などを調べます。
(2)就業規則の内容と届出の確認労働者が10人以上の場合に就業規則を作成し、届け出ているか、従業員に周知できているか、法定事項がちゃんと記載されているか、などを調べます。
(3)従業員雇入れ時の労働条件明示義務履行の確認雇入れ時に労働条件通知書などを作成し、労働条件を通知しているか、明示することが法定されている事項が記載されているか、などを調べます。
常時使用する労働者が50人以上の場合、安全管理者(一定の業種)、衛生管理者(すべての業種)、産業医(すべての業種)を選任・届出する必要があります。
(4)安全衛生管理状況の確認安全委員会、衛生委員会の毎月開催して議事録を3年間保存しているか、法定健康診断を実施してその記録を5年間保存しているか、常時使用する労働者が50人以上の事業所では定期健康診断結果報告書を労働基準監督署に報告しているか、などを調べます。

労働基準監督署から未払残業代の支払勧告を受けた場合、支払わないといけないか?

労働基準監督署の調査で未払残業代の支払勧告を受けた場合、役所が勧告したのだから支払わなければならないという誤解が多いようです。
確かに未払残業代は問題でしょうが、労働者が支払を請求しているわけでもなく、また一度に数百万~数千万円を支払ったら経営も行き詰まるでしょう。
実は、労働基準監督官には未払残業代の支払を命じる権限は与えられていません(平成22年11月9日内閣府答弁書)。支払を命じることができるのは裁判官だけです。
労働基準監督官から未払残業代の支払勧告を受けても労使間でちゃんと改善に向けた話し合いをつければいいわけです。

是正勧告の事例

事例1割増賃金の未払の是正勧告
時間外手当を支払っていないケースや、管理監督者に深夜の手当を支払っていないケース、時間外手当の計算を間違えているケースなどがあります。
残業時間を頭打ちにしていたり、固定残業で超過分を支払っていなかったり、許可の無い残業だとして認めないケースなどがあります。
基本給に含んで支払っている、年俸制を適用している、などと言うケースもありますが、当然、これは労働基準法では認められません。
労働基準法では、割増賃金は、下記の割合で支払わなければなりません。
1.時間外労働 → 2割5分の割増賃金
2.休日労働   → 3割5分の割増賃金
3.深夜業    → 2割5分の割増賃金
事例236協定の未提出の是正勧告
労働基準法では、労働時間は休憩時間を除いて、原則として1週で40時間、1日で8時間を超えて労働させてはならないことになっています。
これを超えて労働させる必要がある場合は、「時間外・休日労働に関する協定届(36協定)」を労使で締結して、所轄の労働基準監督署に届出る必要があります。
労働基準監督署に36協定を届出しないまま、法定労働時間を超えて労働させた場合は労働基準法の違反となります。時間外手当を支払っているとしても未提出は違反になります。
事例3管理監督者の時間外手当の未払の是正勧告
労働基準法の管理監督者に該当する場合は、時間外労働と休日労働に関しては適用除外とすることができますが、深夜業に関しては支払わなければなりません。
しかし、名目だけ管理職であり、実態が異なるようないわゆる「名ばかり管理者」は、管理監督者として認められません。
労働基準法では、管理監督者に該当するかは、下記の判断基準から総合的に判断します。
1.経営方針の決定に参画し、または労務管理上の指揮権を有している
2.勤務時間について自由裁量を有する地位にある
3.賃金について一般労働者に比べて優遇措置が講じられている
事例4就業規則の未提出の是正勧告
労働基準法では、常時10人以上の労働者を使用する使用者は、必ず就業規則を作成し、労働基準監督署に届出なければなりません。就業規則を変更した場合も同様です。
労働者にはパートタイマーも含み、有期労働契約であるか否かは問われません。出向社員や、休職中の者も労働者数に含めます。
また、就業規則の記載事項が不足している、労働者代表の意見を聴いていない、就業規則を周知していない、変更した内容を届出していないケースなどがあります。
事例5衛生管理者の未選任の是正勧告
常時50人以上の労働者を使用する事業者は、その事業場専属の衛生管理者を選任しなければなりません。これはすべての業種が対象です。
衛生管理者を選任したら、労働基準監督署に届出る必要があります。また、衛生管理者は毎月1回衛生委員会を開催し、議事録を保存しなければなりません。
事例6産業医の未選任の是正勧告
常時50人以上の労働者を使用する事業者は、産業医を選任しなければなりません。これはすべての業種が対象です。
産業医を選任したら、労働基準監督署に届出る必要があります。また、産業医に衛生委員会に参加してもらう必要があります。
事例7安全管理者の未選任の是正勧告
建設業、運送業、清掃業、製造業等を営む事業所で常時50人以上の労働者を使用する場合は、安全管理者を選任しなければなりません。
安全管理者を選任した労働基準監督署に届出る必要があります。

労基署事前対策型サービス

就業規則、労働条件通知書など法定書類のチェック
安全衛生管理体制のチェック
法定健康診断など法令順守チェック
労働基準法法令順守チェック

料金

40万円(事前対策型4日)
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