円安による為替リスクヘッジ手法

2014年12月05日

お知らせ

 1ドル120円を超え、この急激な円安は輸入企業にとって大打撃です。クライアントからも円安による営業損失の報告を受けています。

 為替リスクをヘッジする方法として金融機関で為替予約する方法が一般的ですが、今回は、証券会社のクーポンスワップ取引をご紹介します。
(1)クーポンスワップ取引(外貨受け/円貨払い)
 一定期間にわたり、証券会社がお客様にあらかじめ定められた金額の外貨を支払い、お客様が証券会社にあらかじめ定められた金額の円貨を支払う取引です。交換レートは約定時SPOT-[x]です。
  年限  交換頻度  1回あたり交換金額  交換レート(X)
  5年   毎月     10万米ドル      2.5
  7年   毎月     10万米ドル      4
  10年   毎月     10万米ドル      7

(2)クーポンスワップ取引(外貨受け/円貨払い・ノックアウト条項付)
 クーポンスワップ取引(外貨受け/円貨払い)に、一定水準以上円安が進行した場合には、その時点で契約が終了するという「ノックアウト条項」を設定した取引です。ノックアウト参照レート以上に円安が進行した場合のメリットを放棄するかわりに、交換レートを相対的に円高に設定することができます。

(3)クーポンスワップ(外貨受け/円貨払い・トリガー条項付)
 クーポンスワップ取引(外貨受け/円貨払い)に、お客様の受取外貨金額の円換算と支払円貨金額の差(プラスの場合のみ)の累積が参照累積金額に達した場合、契約が終了するという「トリガー条項」を設定した取引です。参照累積金額を超えた場合、次回以降の交換が消滅するかわりに、交換レートを相対的に円高に設定することができます。

 衆院選の結果次第ではさらに円安が加速するとも言われているため、中小企業の円安対策をご提案しています。