役員報酬の決め方は、売上や経費、投資などの事業計画を立てる中で、年収を決め、12等分し、毎月の給料で支給を受ける方法が従来のやり方でした。

 役員が支給を受ける毎月の給料は、法人税法上、「定期同額給与」に該当しなければ経費にならない(損金不算入)という制限を受けるため、期中で増減させず、毎月定額で支給します。

 この決め方の場合、業績が計画よりも良かったときでも役員に還元できず、想定以上の利益に対して法人税を納めなければなりません。想定以上の利益が出たからといって役員に賞与を支払っても、原則として経費になりません(損金不算入)。

 ただし、役員賞与を経費に計上できる方法があります。しかも決算賞与として決算期末に役員に賞与を支給する会社が非常に増えています。利益が計画以上に良かった場合に役員賞与を支払い、利益を圧縮し、法人税の節税ができます。また、役員賞与をモチベーションに役員も頑張ることができます。

役員賞与が経費として認められるには、どのような手続きが必要ですか。
 役員賞与は、「事前確定届出給与」に該当すれば、法人税法上、経費として認められます。

 事前確定届出給与とは、役員の職務について所定の時期に確定額を支給する旨の定めに基づき支給する給与で、原則として株主総会の決議日から1ヵ月以内に納税地の所轄税務署に届出書を提出しているものをいいます。

 この提出した届出書に記載した支給時期に、記載した金額の役員賞与を支給することが損金算入の条件です。届出書に記載した支給時期以外に、または記載した金額と異なる金額の役員賞与を支給した場合には、損金算入することはできません。

 

事前確定届出給与の届出書の提出期限ですが、定時株主総会を5月24日に開催し、役員賞与を決議した場合、「1ヵ月以内」という提出期限は「6月23日」になるのでしょうか。
 事前確定届出給与に関する届出書の提出期限は、法人税法上、その決議日から「1ヵ月を経過する日まで」とされています。文面だけで考えると、5月24日から1ヵ月を経過する日ですので、6月23日が期限だと考えてしまう誤りが多いです。

 国税通則法は税務上の手続きのルールを定めているものであり、その第10条第1項第1号では、国税に関する法律に定める申告、申請、請求、届出その他書類の提出期限は、原則として初日不算入としています。

 したがって、ご相談の場合、5月24日の「翌日」から起算して1ヵ月を経過する日、すなわち6月24日が提出期限日となります。また、その期限日が土曜日、日曜日、祝日に該当するときは、これらの翌日をその期限とみなします。