平成27年度税制改正により、平成27年4月1日以後に開始する事業年度について、法人住民税の均等割の税率区分の基準となる「資本金等の額」が改正されました。今月申告である平成28年3月期の法人は注意が必要です。
================================================
《改正前》法人税法第2条第16号に規定する資本金等の額

《改正後》(平成27年4月1日以後に開始する事業年度)
 法人税法第2条第16号に規定する資本金等の額
 ただし、無償増資、無償減資等による欠損填補を行った場合は、調整後の金額
 ※無償増資
 平成22年4月1日以後、利益準備金又はその他利益剰余金による無償増資を行った場合、その増資額を加算する
 ※無償減資等による欠損填補
 平成13年4月1日から平成18年4月30日までの間に、減資(金銭その他の試算を交付したものを除く)による欠損の填補を行った場合及び資本準備金の減少による資本の欠損の填補を行った場合、欠損の填補に充てた金額を控除する。この場合の控除額は、資本金の額又は資本準備金の額を減少し、その他資本剰余金として計上してから1年以内に損失の填補に充てた金額に限る。

 平成27年4月1日以後に開始する最初の事業年度に係る予定申告については、改正前の規定により算定した全事業年度の末日現在の資本金等の額を用いることとする経過措置が設けられています。
=================================================

 実務上、無償増資は使用頻度の高い増資方法です。

 中小企業の場合、資本金が数百万円というところが多いですが、取引拡大に伴い、企業信用度を高めるために増資を検討することがあります。

 増資は、通常、個人又は法人が出資を引き受け、金銭又は現物資産を払込みます。たとえば500万円増資するには、個人(通常は社長などの親族)で500万円を用意しなければなりません。この個人の負担がネックで増資ができないということがあります。

 無償増資というのは、会社の内部利益を資本に充当するという方法で資本金を増やす方法です。この方法であれば、株主である個人の現金を会社に振込む必要がありません。個人の手持資金がなくても増資できる方法ですので、非常に便利です。

 会計上は、資本金が増加し、内部利益が減ります。会計仕訳では、「利益剰余金/資本金」となります。

 ただし、税務上は資本と利益を区分しなければなりませんので、税務上の資本金は増資がなかったものとみなします。

 今回の法人住民税の均等割は、無償増資した金額も含めたところで判定することになりました。無償増資をしている法人は、均等割額が増えます。