後期高齢者の方の医療保険の自己負担割合は原則として1割ですが、「現役並み所得者」がある方は医療保険の自己負担割合が3割になってしまいます。

 今回は、後期高齢者の経営者から会社から退職金の支払を受けた場合、収入が増えるため、医療保険の自己負担割合が3割になってしまうのかという相談です。

医療保険の自己負担割合を判定する場合の「課税所得」には退職所得は含まれるのでしょうか
 後期高齢者で「現役並み所得者」は、医療費の自己負担割合が3割になります。

 「現役並み所得者」とは、後期高齢者医療被保険者本人及び同一世帯の被保険者の住民税課税所得が145万円以上ある方です。

 住民税課税所得とは、給与所得、不動産所得、雑所得などの総所得金額及び山林所得額並びに株式、土地・建物の長期(短期)譲渡所得金額等から各種所得控除(社会保険料控除、医療費控除等)を差し引いた金額です。退職所得は住民税課税所得には含まれません。

 また、住民税課税所得が145万円以上ある方でも、収入金額が一定の基準金額未満であれば、基準収入額適用申請をし、認定されると1割負担になります。

 ここでの収入金額とは、前年の所得税法の収入金額(退職所得に係る収入金額を除く)であり、必要経費や公的年金等控除、基礎控除などの控除金額を差し引く前の金額です。土地・建物や上場株式等の譲渡損失を損益通算または繰越控除するため確定申告した場合の売却収入も収入に含まれます。

 退職金について所得税の源泉徴収、住民税の特別徴収で課税関係が完結し、確定申告しない場合も、あるいは所得税の源泉徴収のみで確定申告する場合もいずれも医療費の自己負担割合には影響しません。